本日は、映画批評風ではないエッセイ風のニュース考察です。

東京2020開催費用の問題
最近、こんな報道がありました。

東京都が五輪6施設の命名権を売却へ

この報道が出る前から、ある種の違和感めいたものは感じていました。五輪開催の費用が高騰し、3兆円を超えるかも知れないということが言われていたからです(もともと7000億円程度が予定)。

確か、猪瀬東京都知事時代には、「世界一カネのかからないオリンピックにする」と言っていたと思います。五輪招致のプレゼンのときも、「コンパクト・オリンピック」が基本概念だったように記憶しています。

今や、五輪開催後の施設維持費すら巨額の負債となる見通しとなっており、その赤字改善のために上記命名権売却の話が出ました。

「世界一カネのかからないオリンピックにする」どころか、開催後もカネを食い続けるモンスターになりつつある東京2020。ここに、日本人の致命的な欠点というか、弱点が隠されているように思います。


「物事が始まるまでは慎重だが、いったん物事が決まるとイケイケどんどん。抑制が効かなくなり、とんでもない所まで突っ走ってしまう」

こういう性質の表れではないかと思うのです。そう、太平洋戦争と同じ流れです。


現在はミッドウェー海戦前か
太平洋戦争、もっと遡れば日中戦争から(大東亜戦争)、日本は戦略(実現可能なマイルストーンの設定)なく次々に戦線を拡大していき、戦況が悪化して本土が攻撃にさらされるようになってからもなお一億総玉砕を唱えて最後まで戦おうとしました。

その戦争をやめさせることがいかに大変であったか、それは「日本の一番長い日」をご覧ください。
令和の時代にも見たい映画①:日本のいちばん長い日

東京2020も開催が決まるまでは「コンパクト・オリンピック」と標榜していましたが、開催が決まるやイケイケどんどん。現在は絶賛戦線拡大中です。太平洋戦争はミッドウェー海戦を機に戦局が一転しましたが、東京五輪は一体どうなるか。


戦争の総括とは
マスコミ関係者がしばしば「日本は戦争の総括をしていない」と言うことがあります。これには完全に同意します。ただし、最も重要なのは、同じ過ちをしないための「戦略的な観点からの」総括だと思います。

今回の東京五輪の一連の流れを見るに、似たような過ちを繰り返そうとしているように見えます。そして、東京五輪よりももっと重大な局面が将来日本にやってきた場合、似たような過ちを繰り返さないために、そういった分析が必要なのではないでしょうか。


「日本のいちばん長い日」劇中で、阿南陸軍大臣が”日本は必ず復興する”と述べるシーンがあります。日本は復興しましたが、敗戦から学ぶべきことはまだまだあるように思います。


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