世界のニュースを映画批評風に考察してみるブログ

経済(株)と映画が好きな人のためのブログ。世界のニュースを映画批評風に分析しています。新作旧作問わず、映画批評もやっています。



令和のはじめにこそ改めて見直すべき映画の第2弾は、「終戦のエンペラー」です。

太平洋戦争終結直後をアメリカ側の目線から描いた一応アメリカ映画。アメリカ人が描くときしばしば見られる「変な日本像」はあまりなく、わりとまともです。と思ったら原作は日本人でした。

2013年製作。「陛下をお救いなさいまし 河井道とボナー・フェラーズ」に基づくアメリカ映画。


終戦のエンペラー

 
ざっくりとあらすじ
ダグラス・マッカーサの日本上陸後、日本をどのように統治していくか?その目線の中での天皇の処遇をめぐるドラマです。主人公はフェラーズ准将という”知日派のアメリカ軍人”です。ドキュメンタリーと思いきや、惚れた腫れたのラブロマンスも挿入されます 笑



感想と考察
太平洋戦争直後の、アメリカ側から見た日本が描かれており、大変興味深い作品です。そして、アメリカ人が描く変な日本人像もあまり見られず、日本人から見てもそう気になるシーンは少ないように思います。

「日本は矛盾の国だ」「日本では何事も白黒はっきりしない。大部分は灰色だ」

フェラーズ准将のそんな台詞がありますが、アメリカ映画で、アメリカ人の口からそういう台詞が出てくるということを、素直に評価しましょう。

鹿島大将(西田敏行)の「建前」と「本音」の話もなかなか深いです。フェラーズ准将がマッカーサーの命令書を持って皇居へ乗り込む際に、通訳の高橋がフェラーズ准将の命令口調の言葉を絶妙にぼやかしながら近衛兵に伝えるシーンと繋がります。何も知らない外国人が皇居のシーンを見ても「なんのこっちゃ?」ですが、西田敏行の説明を聞いて「なるほど」となるわけです。

そういう意味では、外国人向けの日本の取り扱い説明書のような作品で、良作と思います。


「日本のいちばん長い夏」と連続で見ることをお勧めします。「日本のいちばん長い夏」は日本人目線から見た戦争終結前の話で、「終戦のエンペラー」はアメリカ人目線から見た戦争終結直後の話です。

ただ、あえて言えば、惚れた腫れたの話、いりますか?笑 重厚なサスペンス調の物語にもできたはずですが、急にラブロマンスの挿話が混ざるためテンポが悪くなる印象です。ただ、テーマがテーマだけに、あえてフィクション化してオブラートに包んだという狙いは理解できます。

アメリカでは評判が悪かった映画のようですが、日本という国の複雑性の理解のためには大きな役割を果たす可能性がある映画と思います。何十年も先には、名作として見直されるかもしれませんね。


キャスト
マシュー・フォックス(ボナー・フェラーズ役)
全然存じ上げない俳優さんでしたが、本作の役回りにはとても合っていると思いました。

トミー・リー・ジョーンズ(ダグラス・マッカーサ役)
日本でおなじみの俳優さん。親日家の彼がダグラス・マッカーサを演じるというのが大変興味深い。

日本の俳優さんとしては、実在の人物役として、中村雅俊(近衛文麿役)、火野正平(東条英機役)、片岡孝太郎(昭和天皇)など、架空と思われる人物役に西田敏行、初音映莉子、羽田昌義など。



総合評価
「日本の取り扱い説明書のような良作」

★★★★☆ 4点
日本にいちばん長い夏とともに、忙しいサラリーマンにも見て欲しい



サイトマップです。新しい記事ほど上になっています。点数きびしめです。
(Last UpDate 2019/8/7)


洋画
クリード/炎の宿敵(クリード2)                          ★★☆☆☆ 2点
ゴジラ キング・オブ・モンスターズ 
    ★★★☆☆ 3点
レジェンダリー・ストーン 巨人ゴーレムと魔法の石
 ★★☆☆☆ 2点
ハンソロ/スターウォーズ・ストーリー
    ★★★☆☆ 3点
トゥームレイダー ファーストミッション
   ★★☆☆☆ 2点
オーシャンズ8
               ★★☆☆☆ 2点
令和の時代にも見たい映画その2~終戦のエンペラー ★★★★☆ 4点
パシフィックリム
              ★☆☆☆☆   1点
パシフィックリム・アップライジング          ★★☆☆☆ 2点
スターリンの葬送狂騒曲           ★★★☆☆ 3点
いつだってやめられる3部作 パート1
いつだってやめられる3部作 パート2
いつだってやめられる3部作 パート3   ★★★★★ 5点


邦画
空母いぶきの感想と考察:現実の日本との比較も含めて  ★★★☆☆ 3点
令和の時代にも見たい映画その①~日本のいちばん長い日
 ★★★★★ 5点
キングダム                ★★★★☆ 4点


アジア
香港国際警察/NEW POLICE STORY(2004年)       ★★★★★ 5点
ポリス・ストーリーREBORN(リボーン)
     ★★☆☆☆ 2点


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●ブログ主と当ブログについて


バックトゥーザフューチャーをリアルタイムで観て、「2015年にはこんな時代になっているのか~」 と子供ごころに思った世代です。

映画のような2015年は来ませんでしたが、スタートレックシリーズで仕事に使われていた「パッド」というテクノロジー(iPadのようなもの)は、2010年代にすっかり実用化され広く流通したことに複雑な思いです(笑)

そんな雑記も混ぜながら、独自目線で映画批評をしていこうと思います。お酒とお菓子が大好きで、記事を書いているときはたいてい酔っ払っていますので、少々の文の乱れはご容赦くださいm(__)m

映画以外の趣味は株式なので、世界経済の動向にも注意を払っています(笑)。そういうネタも取り入れていきたいと思っています。






平成から令和となる、時代の変わり目にこそ見るべき映画として、数本取り上げたいと思います。まず一作目は、2015年上映の「日本のいちばん長い日 THE EMPEROR IN AUGUST」です。1967年の同名映画のリメイク版。独自目線で感想と考察を書いています。


日本のいちばん長い日 THE EMPEROR IN AUGUST


ざっくりとあらすじ
1945年4月の鈴木貫太郎内閣の組閣からはじまる物語。大東亜戦争を終結させることが如何に大変であったか。終戦に向けての、男たちの物語。



感想と考察(ネタバレ含みます)
それぞれの立場の人が、それぞれの重荷を背負い、いかにあの戦争を終結させたかという重厚な物語です。実際の歴史にも関わることですので、本筋のストーリーに対する論評と考察は控えさせていただきます。ただ・・・それぞれの人のそれぞれの思いが、泣ける。

平成が終わり、令和の時代を迎える中で、昭和はさらに遠い過去のできごととして奥に押しやられてゆきます。だからこそ、
「日本にもこういう時代があった」と後世に残したい作品です。

陸軍大臣の阿南(役所広司)、総理大臣の鈴木(山崎努)、昭和天皇(本木雅弘)を中心にストーリーが展開します。日本を代表する役者さんたちなので当たり前のですが、素晴らしい演技です。苦しい時代ではあるのですが、どことなく品を保ったストーリーとなっているのは、脚本家・監督(両方とも原田眞人)の力でもあるでしょう。

アメリカのルーズベルト大統領が死去した際、ヒトラーは口汚く罵ったとされますが、鈴木総理はルーズベルトを讃え哀悼の意を表明する談話を発表し、戦時下の世界に感銘を与えたという、脚本家からしたら涎垂もののエピソードもサラッと流してしまうあたりが、品よく感じるのでしょうかね。

若手の役者さんでは、陸軍青年将校の畑中少佐を演じた松坂桃李の狂気にとらわれたような迫真の演技が素晴らしいです。一億総玉砕を唱える陸軍の戦争継続派で、どちらかといえば「悪役」に属する役回りですが、最後、誰も聞いていない放送局で決起文を読み上げるシーンは見せ場です。

チョイ役ですが、木場勝己演じる田中東部軍司令官役がすごい存在感です。あと東條英樹役の中嶋しゅうさんの怪演も見ものです。

音楽はほとんどないのですが、たまにしか使われない音楽の使い方が秀逸です。電話を切るとともに、音楽が唐突に切れたり、短く効果的に使われます。特に、ラジオを切ろうとするとアメリカの歌が流れてくるシーンなどは、新たな時代の到来を予感させる秀逸なシーンです。

最後に、阿南陸軍大臣の劇中の台詞を一つ。
「軍をなくして国を残す。日本は滅びるものか。勤勉な国民だよ。必ず復興する」


総合評価
「令和の時代にも伝えたい名作」

★★★★★ 5点
忙しいサラリーマンにも時間を作って是非見て欲しい。




平成の最後の日に、是非記事にしておきたい話題です。

パトリック・スチュワート、私の好きな俳優さんの一人です。スタートレック・シリーズをご覧の方で知らない人はいないと思いますが、非トレッキーのために代表作を挙げますと、X-MENシリーズにおいてプロフェッサーX(善のカリスマ)を演じた役者さんです。

そう、知的な人格者、という役柄がピッタリな俳優さんです。

アメリカの人気SFシリーズのスタートレックでも、The Next Generation(TNG: 1987年-1994年[昭和62年から平成6年ですね])シリーズで、ジャン・リュック・ピカード艦長を演じました。

まさに、知的な人格者役!

アメリカ版風の谷のナウシカでもユパ役の声優をされた、そう、まさに知的な人格者役!笑



しかし、パトリック・スチュワートさんもずいぶん年を取った。X-MENシリーズのLOGAN/ローガン(2017年)で、プロフェッサーXは死亡。これで第一線から引かれるのかと勝手に思っていたら・・・


違いました。


な、なんと・・・スタートレックのピカード艦長の「その後」を描いたテレビドラマシリーズが、2019年終盤にアメリカで配信されるとのこと。

これは嬉しい驚き・・・!!

一つの時代が終わったかと思っていたら、終わっていなかったわけで、これを平成の最後に述べたかった 笑




 

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